サイズ(cm):約φ20.5×H13
素材:マタタビ
産地:福島県
福島県の奥会津地方で作られるマタタビ細工は、古くから山間地における積雪期の手仕事として広がり、今でも洗いざるや蕎麦ざるなどの暮らしの道具として使われています。
秋から初冬にかけて山に入り材料を採取します。採取したマタタビの皮を剥き等分に割いたものを、太さや厚みを丁寧にそろえて材料にします。これもすべて作り手さんの手作業によるもの。この材料作りの技術が、完成品の仕上がりを大きく左右します。
吸水性に優れたマタタビは、水に濡れるとさらにしなやかになり、優しくお米を傷つけずにとぐことができます。膨張することで米の目詰まりを防いでくれるので、米とぎにはぴったりのざるです。
こちらのざるは3〜5合サイズ。ヒゴはささくれが少なく丁寧で、しっかり固めに編まれています。お米をといだ後しばらくそのまま放置しておくと、水分が抜け米がざるからぱらぱらと離れやすくなります。自然の材料で洗ったお米はとてもおいしく炊けます。ぜひお試しを。
(使用前に、ボウルに水を貯めてざるを数分つけておくと目詰まりしにくくなります。それでも少しお米が残ることがあるので、その場合はひっくり返して、お尻をぽんぽんと叩くとぽろぽろ落ちてくれます。)


今回入荷したざるは、2025年3月工芸品展で東北経済産業局長賞を受賞した作り手さんのもの。とても美しい仕上がりです。
■素材の特徴
とてもしなやかで弾力性があり、水分をよく吸います。
ささくれや細かなヒビがあることがございますが、使用上問題ございません。制作上のものとしてご理解ください。
ささくれは使用しているうちに取れていきますが、気になる場合は引っ張らずにハサミでカットしてください。
経年により、次第に色が濃くなっていきます。年々変化していく様をお楽しみください。
※縁には補強のため「クマヤナギ」という植物が使われています。時々見られる黒い斑点は、カビではございませんのでご安心ください。
■ お手入れ
マタタビは吸水性が高いので、洗った後は必ずよく乾燥させてください。湿気が残っているとカビの原因になります。紐などを通して、風通しの良いところに掛けておけばすぐに乾きます。
もしカビが付いてしまったら、優しくたわしでこすると取れる場合がございます。黒っぽくなってもそのままお使いいただけますが、気になる方はカビの発生しやすい梅雨時期などのご使用をお避けください。