サイズ(cm):φ5.5×H2.2
素材:桑材
作り手:伯兆
小さなちいさなキャンパスに、独特の世界観を繰り広げた作品を作り続ける蒔絵師 伯兆さん。
毎回手に取るたびに、美しく、緻密で、そしてちょっとクスッと笑ってしまうような物語のある絵に魅入ってしまいます。
当店では、ほとんどの作品をオリジナルのデザインで製作していただいています。
茶釜に化けたいたずら狸が、人間に恩返しをしていく昔話『分福茶釜』。
お茶を点てる優しい表情の猫婦人の肩にちょこんと乗っかったネズミが、茶釜狸に三色団子を差し出す姿がとってもキュート。昔話と古の伝説を融合した心温まる絵柄で、手に取るとなんだか福をもたらしてくれそう。
桐箱には、可愛らしい和菓子の漆絵が散りばめられています。
実はこの香合、以前にオリジナルで制作したものに手を加え、一部絵柄を変えてリメイクしていただいた蒔絵作品なのです。そこはさすがの伯兆さん、これがリメイク?と驚くほどの完璧で美しい仕上がり。熟練蒔絵師の緻密な手技を篤とご覧ください!
リメイク作業中。耐水ペーパーと炭で元の絵を研ぎ消し、猫の顔を乗せます。
リメイク前の作品がこちら。妖狐が猫に大変身!着物や半襟も少し柄が加わりました。
1972年 茨城県生まれ
1993年 女子美術短期大学造形科生活デザイン教室卒業。
同年、父でもある蒔絵師「一径」に師事。
主に鼈甲の装身具に蒔絵をするのが仕事。
修行10年目に「伯兆」の号を賜る。
現在は愛知県在住。子育てをしながら製作活動。